質感のおはなし。


(桃花源さんの担々麺っす!)


土曜日、自由大学黒崎さんと東京画廊山本さんとキュレーション学
の皆さんと銀座に担々麺を食べにお出かけ。


そこで『質感』の話になる。
何がきっかけだったか忘れてしまったけれど、質感の話になって、
『あぁ、やっぱりそうだよね』と。

質感っていうのは現場にあるものだと僕は思う。
もっと言うと、絶対に現場にしかないものだと思う。

最近は本当に便利になって色々なイベントが同時中継されはじめ、
それはとても嬉しいことではあるし、Skypeでテレビ電話して孫の
顔を見る老夫婦の画も素敵だなと思うわけだけど、その場にいる
ことで分かる空気感とか手触り感とか、そういうのが絶対にあっ
て、それを『質感』と表現するんだろうな、と思っている。

花火もあの『どーん』ってお腹にくる、あの音があってはじめて
成り立つものだと思うし、土曜日に黒崎さんと食べた担々麺の素
晴らしさも僕は説明はできるけど、皆さんはにおいや歯ごたえ、
そういう『質感』までは到底わからない。
もちろん同時中継である程度配信はできるし、多くの部分を共有
できるのだと思う。たぶんすごく僅かな差なのだと思う。

amazonでみつける瞬間よりも、本屋でみつける瞬間にぐっとくる
のは(当然のように個人差はあると思うけど)重みや手触り感が
あるからなんだよねって思う。
僅かな差なのだけど、到底埋められない差でもあるわけです。


思ったことは『足を使うこと』の大切さです。当たり前っすね。
その場に行って感じる『質感』を大切にしていこう、と決意を新
たにしたわけです。改めて。
ネットだけで知った気になるから行動ができない、ってのもこの
質感の話ととても似ていると思う。合同ではないけど相似。


それとね、『質感』っていう表現はとても日本らしいと思った。
実際に英単語を調べたら『feel of materials』や『quarity』、
『texture』ってのが出てきて、ほらね、やっぱり。

『衣擦れの音』っていう質感は例えば靴で家の中を闊歩するアメ
リカ人には一生分からない質感だと思うわけです。


あとね、『手触り感』って明確に説明できないんですよ。
それをうまく説明している人ってあまり見たことありません。
今度『手触り感』って言っている人がいたら聞いてみそ。
んで、もしいい答えがあったら教えてくださいな。