一生を棒にふって、人生に関与せよ。


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(ほんなら、いってきまーす!)


どうも、こんにちは。お寒うございます。
いよいよ東京生活も残すところ1日となりました。そうなんです。光陰矢の如し、タイムイズマネー、「あっ」という間、です。

2週間前くらいから『島にはつけ麺屋がない』という事実を思い出し、毎昼につけ麺を喰らってお別れモードに入ろうと試みておりましたが、この2週間でお別れどころか、気づけばGoogle先生に『この界隈のおいしいつけ麺屋は?』と聞く始末で、完全に中毒化しております…。逆につらくなるのではないかという…。

先日、自ら主催いたしました『行ってきます会』には、総勢60名以上の方にお越しいただき、大変盛大に送り出していただきました。本当にありがとうございました。懐かしい面々からつい先日お友達になっていただいた新しい面々まで、本当にすばらしい友人たちに囲まれて、僕は本当に幸せ者です。
そして、スタッフとして動いてもらったstart to [ ] の面々には改めてこの場を借りて感謝申し上げます。どうもありがとう。

その昔、20歳の時に手相占いをしてもらったことがありまして、そのときに占い師から『あなたは生涯『人』に恵まれる。そしていろんな面で超強運。』という2つのことを言われまして、今から思えばあの御仁に5万円くらい払ってやればよかったかな、と思います。

さて、間もなく出発ということで、仕事を辞めてからここまで(約4ヶ月)を振り返ってみて、自分自身への自戒も込めて、いくつかのキーワードを残しておこうと思います。


1. 時間は有限である。
ついつい当たり前すぎて忘れがちですが、時間は有限です。
僕は自分の人生を70年と勝手に定めているのですが、あと35年しか残されていません。これまでいくつかのプロジェクトを手掛けてきましたが、ひとつのプロジェクトが本格的に自走しはじめるまでに『3年』はかかった記憶があります。複数を同時に走らせることも可能ですが、ひとつひとつを丁寧にしっかりやろうと思うと、あと10個しか成し遂げられません。そんなまさか…ですが、本当です。
家族との時間も同じです。毎年、両親には5回くらいは会っていますが、両親があと20年生きるとすると会えるのはたったの100回です。毎月会いに行ったって、240回。
そう思うと、今、自分がやっていること・やろうとしていることは、本当にやるべきこと・やりたいことなのか、と考えてみるのもいいかもしれません。きっと子どもとか生まれると、また考え方が変わるんだろうなぁ。楽しみ。


2. 選択を『捨てる』ことからはじめてみる
選択というと、つい『選ぶこと(取ること)』と考えがちですが、『捨てること』からはじめてみるのもいいかもしれません。とは言え、むやみやたらに捨ててしまうと、本当に大切なものまで手放してしまう危険性がありますが、今『手中』にあるものを一旦置いてみると、その分で持てるものが増えるというのは本当です。
僕の中では一番大きかった『仕事』を置いてから、ここまで得られたものは本当にその分大きなものでした。まぁでも、いきなり仕事を辞めちゃうのもなんですから、まずはおうちの『断捨離』あたりからはじめてみるのがいいんじゃないでしょうか。あとは関係性の『断捨離』とか。意外とね、人と自分との関係性を見直すといいことありますよ。(意味深w)


3. やりたいことが明確でない時は『貯金』しておく
前にテレビでスガシカオさんが言っていたことの受け売りなのですが、やりたいことが明確でない時は『貯金』しておくというのは、僕にとっても非常に有効でした。
いわゆる充電期間ってやつですね。僕はどちらかと言うと、動きながら蓄電していくタイプなのですが、じっと家で過ごす時間があってもいいと思います。人間は動物として『目の前で動くもの』に目を奪われがちですが、自らの中に沸き起こる動向に想いを寄せてみる時間も必要だと思います(僕にももちろんそういう時間があります。信じてもらえないけどw)。
貯金というと、主としてお金のことと考えがちですが、僕の場合は『関係性の貯金』も含まれます。稼げなくて困った時や、『素敵なカメラマンを紹介してもらいたい』なんて時など、本当にこの5年間での『関係性の貯金』が有効なことが多々ありました。いや、むしろこれがなかったらここまで至らなかったことは間違いありません。本当に。
『やりたいことがない』なんて人は、『やりたいことは貯金』と言い切ってみるのもひとつ手かもしれません。


4. 最初は無計画でもいいからとにかくやってみる(で、失敗は反省する)
航海や登山は事前の計画がほとんどすべてと言っても過言ではないと言われていますが、別に僕らの人生は航海でも登山でもありません。
『やってみたい』と思うことは、死に直結するような危険なことじゃない限りは、まずはやってみればいいと思います。その結果、失敗することになるかもしれません。10万円の赤字になったり、大量の在庫を抱えてしまったり、誰かに嫌われることになってしまったり。まぁでもそんなことはたいしたことではありません。10万円は誰かに借りて補填すればいいし、在庫は友達にあげれば喜ばれるし、人に嫌われたら謝ればいいし、許してもらえないなら友達をやめればいい。
むしろ、失敗は成功の種でもあります。もう一度やり直せばいいと思う。ただ、反省をすることは重要です。反省して、そこから何を学ぶか。失敗したのに反省できない人は、きっと何をやってもうまくいかないと思います。残念ながら。
やってみて、失敗してみて、それではじめて事業計画の重要性に気づけば、同じ失敗はしないんじゃないかなぁ、と。最初から事業計画が書ける人は書けばいいけど、そんなものはどんどん変わっていくので固執すると逆に失敗するような気もしますしねー。


5. 思い切って決断する
『決める』ことってめちゃくちゃ重要です。これも当たり前すぎるな。笑
独立することになって、色々な人から色々な質問をされましたが、ほとんどの問いは『それってあんたの決めの問題じゃない?』って回答で済んでしまうものでした。
例えば、『安定を捨てることは不安じゃないのか』。そんなもん不安ですよ(笑)。僕も一応こう見えても人間だし、それなりに年収もよかったし。でも、同じくらい『自分の人生これで終わってしまっていいのだろうか』という不安もありました。なので、同じ不安を取るなら前向きで冒険的な方がいいなと、『安定した生活を捨てて不安になる』ことに決めました。
これっていつまで経っても悩める問題じゃないすか。極端な話、その日のバイオリズムによって『安定』を取る時もあれば、少し酔っぱらって『冒険』を取りたいことだってある。だからいつまでもきっと答えなんて出ないんすよ、決めの問題で。だから悩む訳で。
ってことで、決めましょう。まずは今日の晩ごはん決めましょか。
ちなみに『冒険』を選んだって、悩みがなくなるなんてことはないっすからね。行くも天国、戻るも天国と思って、とにかく決めて進めましょ!


上にも書きましたが、これ、ほとんど自戒です。
海士町に行くことはゴールではなくて、スタートであることを意識したいと思っています。そして、そのスタートにもいつかゴールがあるということも。
高村光太郎が『冬の言葉』という詩の中で、『一生を棒にふって人生に関与せよ』と言っていますが、今のタイミングの自分に贈るには最高の言葉だなとも思います。

一生を棒にふって、人生に関与せよ。

いいね。やってやろうじゃありませんか。

皆さん、本当にお世話になりました。これからもお世話になります。
少し距離は遠くになりますが、またお便りしたいと思います。

では、また近いうちに。お身体ご自愛くださいませ。
いってきまーす!