石巻市雄勝町へ。 ―その3―


(OH-!Guts!のサイトより)


できることは何か。
しかも、この時期にできることは何か。

帰宅して、一夜明け、『そだての住人』に申し込みをした。
来年の夏くらいに銀鮭が実家に届くかもしれない。

何度も考えてみたけれど、実際に自分の手足を使ってできることは
そう数多くはない。自分という人間も限られている。
でも忘れずにいることや、少しでも復興のお手伝いをすることは、
現地を大いに励ますことになる。


ひとつは、数での貢献。

10人の支援者よりも、10,000人の支援者!の方が人々を後押しする。
実際に手や足は動かしていないかもしれないけれど、これは強烈な
力になると思う。
その1/10,000でも立派な貢献だと思う。そしてとても簡単だ。



もうひとつは、会話すること。

「いつもの」と形容されるような(時としてくだらない)会話は、
震災前の雄勝にも震災後の雄勝にもあり続ける。
そうやって「いつもの」会話をすることって、人を励ますという
ことを知った。
復興市でも親子は子どもの成長を喜んで会話していたし、漁師の
皆さんは烏賊や帆立の話もすれば、下ネタで大いに盛り上がる。
それって、どこまでも普通で、どこまでも自然だ。


改めて、何か特別な奇を衒うような支援が必要なのではなくて、
当たり前のことを当たり前にするということが、僕はとても大切
なように感じることができた。

もう現地の人たちは立ち上がろうとしている。
立ち上がったと表現してもいいのかもしれない。

でも、まだまだ寄り添ってあげる必要はありそうで、まだまだ共
に歩く必要はありそうで、それは僕らの役割でもある。
日本人として、当事者として、個人としての役割なのだと思う。


そして、こうやって定期的に足を運び、レポートしてくるという
のもおしゃべりな僕としては担える役割なのだと思う。

からしゃべろうと思う。
いろいろなところで、自分が見たこと、感じたことを。
そして続報を伝え、経過を伝え、それが雄勝に還ってゆく。

そんなことをしたいと強く思っている。

(おしまい)