2012.9.23は、走れることに感謝する日。


(見慣れた故郷の景色、的な。)


ご無沙汰しております。
この沈黙の間、映画も本も、そして人生も楽しんでおりますが書けずにおります。
まぁ、いいじゃありませんか!


PARACUP SENDAI前、最後の仙台入りを無事に終えました。
今、この文章を帰路の新幹線で書いています。

年明け前から通い始め、春からはほとんど毎週末を仙台で過ごしてきました。こんなに通うことは想定外だったとは言え、冗談抜きで、仙台が自分の故郷のように思えて仕方ありません。
来ると毎回雪だった仙台は、いつの間にか桜の季節を迎え、灼熱の夏となり、そして気づけば朝夕は秋の風が吹くようになりました。季節の移ろいとともに知り合いが仲間になり、仲間はいつしかファミリーのような存在になりました。こんなに大切な人たちになるなんて、ちょっと自分自身の想像を超えていて、涙もろくなってしまいます。


さて、大会まで残り2週間です。ようやくここまで来ました。
これから仙台の事務局のメンバーは楽しみな気持ち半分、不安な気持ち半分のとっても不思議で素敵な、そして言ってしまえば『贅沢な』時間を過ごすことになるんだと思います。羨ましいな!と思う方、来年の事務局でお待ちしております。笑

最初の大会をつくるのは、率直に言って、本当に本当に本当にほんと〜〜に骨の折れる大変な作業でした。こんなに大変なことだと思いませんでした。コースをどこにするか悩んだことも、仙台空港さんとの出会いも、事務局のみんなの名前がなかなか覚えられずに悩んだことも、ギリギリになったサイトオープンも、はるか遠い昔に感じます。
僕は何度もPARACUPを経験しているし、実際にイメージもできるけど、ゴールや完成形が見えないままここまで走ってきた仙台チームのみんなを、僕は誇りに思います。

よくPARACUPでは『大会当日は、自分たちにとっての発表会』というような言い方をします。みんなでつくった“作品”を多くの人に見てもらい、多くの人に体験してもらい、多くの人に考えてもらう、そういう発表会であると。今、本当にそんな心持ちです。

そして、今回の仙台大会は、『自分たち』の枠が広がった気がします。津波で被害に遭ったお父さんたちが草刈りをしてくれ、地元の名物おばちゃんが水餃子での出店を決めてくれ、スーパースポーツゼビオの店長が「うちが出なくて誰が出る!」と言ってくれ、いつの間にか、『たくさんの人が大会をつくっている』大会になりました。

被災地を支えたいという僕の個人的なモチベーションは、いつの間にか地元の皆さんに支えられ、いつしか『地元のみんなでこの大会を成功させましょう!』に変わっていきました。
大義に支えられた個人のモチベーションは圧倒的に強い。誰かの気持ちに応えようとして流れる涙は、ドラゴンボールのセンズの100万倍くらい強力で、そういう強い気持ちに支えられて、自分自身をここまで突き動かせたのではないかと思っています。

何度も言わせていただきますが、1回目の大会をつくることが、こんなに大変だと思わんかった。笑
仙台チームのみんなに投げかけた『大丈夫大丈夫、何とかなるよ』のうちのいくつかは明らかに自分自身に向けて投げかけたものであったと今では確信しています。


それでも、ここまできたんです。

そのことを、まずは仙台チームのお姉さん方に感謝したいです。本当にここまで一緒にやってくれてありがとう。まだまだ終わりじゃないし、やることも死ぬほどあって「てめぇ、こんなの書いてる暇あんなら他のことやれよ!」と思うかもしれませんが、それでも僕はどうもありがとうを伝えたいです。次に会うのは大会前日ですね。清々しい顔(たぶんクマはすごいと思うけど)で、お会いできると信じています。必ずハイタッチしましょうね。
もうちょっと書きたいのだけど、全部終ってからにします!笑

そして、東京チームの皆さんにも感謝です。見えないところで支えてくれて、たくさん心配してくれて、一緒に考えてくれて、本当にありがとう。集客で苦戦している時に『私たちにできることがあった!』というメールが流れた時、本当に本当に嬉しくて仕事場のデスクで泣きました。滅多にメールとか保護しませんが、保護したくらいです。ありがとう。


たくさんの想いが詰まったこの大会を、ぜひ多くの人に見てもらいたいです。

走れないなら、地元のおかあさんたちがつくるごはんを食べてもらいたい。来れないなら、その日一日は震災のことを思い出してもらいたい。まだまだ自分たちにできることがあるかもしれないと、少し考えてもらいたい。9月23日がそんな日になることを心から願います。


『走れることに感謝する日』。
自分たちが多くの人に支えられてここまで走れたことを、心から感謝します。


ありがとう。


#エントリー、まだ受け付けてますよー!